20世紀少年と21世紀成人

西暦1997年、もう11年も前のお話。


テレビで見るグレートなティチャーやヤンクミさんよりもずっと身近な存在。

そう、11年前に6年1組だったみんなが口をそろえて言う、
あの先生が担任であった事は最高であったと。

三年前に卒業前に埋めたタイムカプセルを空けるため、8年ぶりに集まった。
みんな口を揃えて言う、最高の先生だったと。

厳しさと優しさ、怒るときは怒る、褒めるときは褒める。
そして、斬新で革新的な人。

人が真剣な話をしてる時にガヤガヤ他事を話していると、
彼はその生徒の口にガムテープをはった。


イジメがあると感じたら、
最初に始めた人物に向かって、あいつを今日全員無視しろ、
とみんなの前で平気で言ってのける。


けんかした時とか、グループができてクラスで対立した時とか、
全部彼にはお見通し。



人の痛みを身をもって知る事、自分で考える事。
先生ががたぶん一番伝えたかった事だ。
みんなに平等でみんなにやさしく厳しい。
そして時に型破り。でも、筋が通ってる。
俺も例外なく一日中、廊下で立たされた記憶がある。

今ならモンスターペアレントによって社会問題になってしまうのかもしれない。


そんな先生の歴史の授業が最高に好きだった。
歴史の授業は、教科書にそって、年表通りに進めるのが普通だ。
国語と並んで、教科書重要度が高い。

でも先生は滅多に教科書を使わない、開く事をさせなかった。
黒板に写真とか、お触書の一説とかを張って、この文章を読んで思う事を述べろ、と。
彼は、予習とか知識とかじゃない。当時の人の立ち場になって考えたり、
自分なりの意見を大切にした。
逆に言えば、一切のごまかしもきかない。
勉強ができるできないとか、そんなんじゃなかった。
みんな、ずっと立たされた時もある。


とにかく凄い教師だった。


もう、10年以上前の話。
昨日、突然先生が夢に出てきたのは、偶然じゃないな。

まだまだ、お世話になります。
俺は、先生の教え子でいられる事が最高の誇りです。


20th century boy, 21 century man, END.